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蕎麦打ちの話・蕎麦つゆについて

前々回から連続して、一昔前にハマった蕎麦打ちについて書いています。「道具」「そば粉」と来まして、本日は「蕎麦つゆ」についてです。

 

・高橋邦弘さんのつゆ

 つゆ作りも、ベースとなっているのは高橋邦弘さんのレシピです。前々回にも書きましたが、高橋さんはDVD等で蕎麦打ちの手順も惜しむことなく公開していらっしゃいます。「つゆは秘伝だろう」と思っていましたらとんでもない、ちゃんと出版されていました。

蕎麦打ち道具と一緒に友人に差し上げてしまったので、今この本が手元にありません。入れる材料はだいたい覚えているのですが、分量が思い出せません。もしご興味のある方はぜひこの本をお買い求めください。高橋さんのつゆは、お会い出来なかったものの、東京日本橋高島屋特設会場で毎年1週間ほど開催される出張蕎麦打ちで、食べてみたことがありますが、だしと良くからんだ甘口のつゆです。上野藪そばの鵜飼良平さんのように、しょっぱいつゆを作られる名人もいらっしゃいますが、高橋さんのものは、そのまま飲んでもおししいようなつゆでした。私は打ったそばをまわりの方々に配るときには、ビン詰めした高橋流のつゆも一緒に差し上げましたが、余ったつゆをつけつゆなどに使ったというお話をよく聞きました。高橋流のつゆの味をよく表しているエピソードだと思いました。

 

 ・つゆ作りの工程

 そばつゆを作るのには、「しょっぱさ」と「香り・うまみ」をつかさどる2つの工程を別々に作業してゆきます。しょっぱさをつかさどる部分を「返し」と呼びますが、これは作ってから2週間寝かせなければなりません。醤油臭さを飛ばすのにどうしてもこれだけの期間かかってしまいます。これに対し香り・うまみをつかさどる部分は「だし」といい、蕎麦を食べる前日に作ります。こちらは傷みやすいので、返しとは逆に直前に作らなければなりません。そして出来上がっただしと返しとを合わせ、一晩寝かせます。合わせてすぐに食べると、なんだか口の中で「だし!」「返し!」とそれぞれが主張してくるようで、よくありません。よく冷め、混じりあって安定するのには、どうしてもひと晩かかります。

 

・返しの材料

 返しを作るのに使う材料は「醤油」「再仕込み醤油(甘露醤油)」「みりん」「氷糖密」「白ワインビネガー」「塩」になります。13年前はまだネット通販も今ほど発達しておらず、どうすれば手に入るのか分からないものもありました。そのあたりも含めて順に書いてゆきます。

 「醤油」は一般的なもので大丈夫だと思います。

 「再仕込み醤油」というのはまたの名を「甘露醤油」といい、あまり聞きなれない名前ですが、これは醤油を作る過程を2回繰り返している製品です。1度目は水を使って製造し、2回目は水の代わりに1回目で出来上がった醤油を使って作ります。とてもまろやかです。長野県松本市にある大久保醸造さんの製品が良いそうですが、私は買えませんでした。

 「みりん」もいろいろありますが、養命酒製造さんの「家醸本みりん」がお勧めです。私も実際使っていましたが、味がとても丸くなるります。そばつゆだけでなく他の料理にも使って戴きたい製品です。

  「氷糖蜜」はみずあめのようなものです。中日本氷糖さんの「氷糖蜜」がよいとのことでしたが、買えませんでした。中日本氷糖製のガムシロップを見つけたので、これで代用していました。

 「白ワインビネガー」を使うのは意外でしたが、一般的なものを使いました。

 「塩」についても家にあるものを使いました。

 

・返しのつくりかた(分量が分からず大雑把でごめんなさい)

 鍋にみりんと白ワインビネガー、塩を入れ、アルコール分を飛ばす。氷糖蜜を加え、弱火で温めながら混ぜる。醤油を加え弱火で温める。小さな泡が出てきたら火を止め、再仕込み醤油を加える。これをポット(よく麦茶を作って冷蔵庫に保存したりする円柱の容器)に入れ、蓋をせず付近をかぶせ、輪ゴムで止め、暗い涼しいところに2週間おく。

 

・だしの材料

 だしを作るのには、「鰹節」「干し椎茸」「水」を使います。

 「鰹節」は、鹿児島県産の「本枯節(ほんかれぶし)」というのが良いそうですが、買えませんでした。本枯節というのは鰹節をカビさせ天日で干すという作業を何カ月も繰り返したもので、最高級品だそうです。使ってみたかったのですが、手に入る市販の「花かつお」を使いました。

 「干し椎茸」は大分県産の「どんこ」が良いそうですが、手に入らず、市販のものを使いました。

 「水」ですが、水道水は臭いがありますので、使うなら浄水器を通した方かいいです。私は環境に恵まれており、山村まで湧水を貰いに行ってました。水は蕎麦打ちでも使いますので、週末になると灯油タンクのようなものを幾つも持って、水汲みに出かけました。

 

・だしの作り方(返しと合わせるまで)

 鍋に水を入れ、鰹節と干し椎茸を入れて中火にする。「ポコッ、ポコッ」と泡が出てきたら火を弱め、沸騰する前に火をとめる。ふきんかキッチンタオルでこす。鍋に戻し、返しを入れてまぜ、弱火で温める。沸騰する前に日を止め、一晩冷ます。

 

 

ということで、分量が分からず作り方の部分はあいまいな表現になってしまいましたが、今日は「そばつゆ」についてご案内いたしました。

 

次回は「蕎麦打ち」について書いてみたいと思います。